被害者の心理状況と接し方について
事件直後は、誰もがショックや混乱が起こります。被害にあわれたら、今まで経験したことのないような気持ちや考え方、行動に戸惑いや不安を感じます。
精神反応
- 怒りやイライラを抑えることが難しい。
- 感情のコントロールがきかなくなる。
- 仕事や勉強に集中できない。
- 人や社会を信用できなくなる。
- ささいなことから恐怖がよみがえる。
- 早く忘れてしまいたいと思う。
身体反応
- 食欲がなくなる。
- お腹の調子が悪くなる。
- 眠れなくなったり、こわい夢をみる。
- 動悸や手足の震え、息苦しさがある。
- 疲れやすくなったり、身体が重く感じる。
- 訳もなく涙が出て止まらない。
日常生活での問題
- 仕事や学校に行けなくなる。
- 今まで普通にできたことができなくなる。
- 人に会うのがおっくうになる。
- 家事ができなくなる。
- 子どもに上手く接することができない。
考え方の変化
- 自分を責めてしまう。
- 親や周りの人に知られたくない、話せない。
- たとえ話せたとしても、分かってもらえないのではないかと考えてしまう。
- 同じようなことがまた起きるのではないかと不安になってしまう。
- 自分には何もできないと思ってしまう。(無力感)
- 将来のことが考えられなくなる。
被害にあわれた方の反応はさまざまですが、このようなことは、突然大きな衝撃を受けたことに対する正常な反応です。公益社団法人千葉犯罪被害者支援センターでは、被害にあった方の気持ちを受けとめ、いろいろな問題を一緒に考えていきます。
見守り、寄り添う気持ちが被害者の大きな支えに
被害にあうと深い悲しみや心身にさまざまな症状が起こりますが、時間の経過とともに和らいでいきます。これらの症状が1ケ月以上続く場合には、医療機関に相談しましょう。まわりの人はそれらの反応を自然なこととして受け止めて、安心して日常生活が送れるようにサポートすることが大切です。本人が今どうしたいかを尊重し、「いつもあなたのそばにいるよ」という気持ちで接することが大切です。